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夢見たことも

小学校のときは講堂に集められ、延々と続く校長先生のだらだらした話を聞かされました。
中学校では夏の炎天下でも校庭に集められて、そこでも長ったらしい校長先生の話を聞かされ、貧血を起こして倒れる生徒が続出しました。
私が中学生のころは熱中症などといった言葉はなく、部活動の間も水を飲んではいけないとされていた時代です。
スポーツの部活をやっている生徒は、当然のことながら暑さに強く、体力もありましたから、ちょっとやそっとでは倒れたりはしませんでしたが、屋内で行う部活の生徒や何もしていない生徒はよく倒れ、心配されるどころか、もやしっ子やひよわだなどと言われ、笑われていました。
全校集会という名のもとに校長先生の長話を聞くこの時間の間、生徒同士はもっぱらこっそり前後や隣同士でひそひそと勝手な話をしていました。
そんな生徒たちが、唯一校長先生の方に注目する瞬間がありました。
それが、勉強やスポーツにおいて優秀な成績を納めた生徒や部活に対し、トロフィーが贈られるときです。
部活について言えば、どこの部が強いかということははっきりわかっていたので、弱いバレー部に所属していた私は、強い部がどんなトロフィーをもらうのか気になって、後ろの方から背伸びしてみていたものです。
時にはすごく大きなものもあって、全校生徒からおおーっという声が上がったりしました。
勉強関連で入選したり、賞を取ったりした生徒には、個人用の小さなトロフィーが渡され、それはそれでうらやましく思いました。
部活に対して贈られるトロフィーは校長室か部室に飾られるため、部員一人ひとりのものにはなりませんが、個人でもらうものはたとえ小さくても自分の物になるからです。
部活が弱いのなら、何らかの勉強で獲れるよう頑張ればよかったのに、いつもいいなあと思って見ているだけで、よし自分もという奮起にはつながらなかったのが、我ながら情けないところです。
いつか、この先何かでトロフィーがもらえたら、一生の宝物になると思います。